朝の珈琲に幸福感を抱くのは私だけでしょうか。
私は珈琲が大好きなのです。そんな話をすると
アーユルヴェーダでは珈琲はだめなんじゃない?
カフェインは身体に悪いでしょ?
よくいただくご質問の一つです。
少しでも身体に悪影響を与えそうなものはアーユルヴェーダ的に×と思われる方が多いように感じます。
例えばお肉はだめ!完全無添加!無農薬!お菓子はダメ!など‥
(私もそう思っていました!)
ですが、アーユルヴェーダでは基本的に特定の食材はダメということは言わないのです。
もちろんアーユルヴェーダが生まれた時代には添加物や化学的なものは存在しませんでした。
調理の仕方や飲む時間、量などを調整すれば悪い影響をある程度は抑えることができると言います。
懸念されがちな珈琲も適切に楽しむことができたならそのものの良いところ、恩恵を受け取ることさえできると思うのです。
実際に私は、アーユルヴェーダに出会ってから食事に対して制限するものが大きく減りました。
身体のためと思っていても好きなものを辞めることはストレスも溜まりますよね。
アーユルヴェーダには体への負担を減らしながらも好きなものを長く楽しめるようサポートしてくれる知恵が豊富にあります。
この記事では
アーユルヴェーダ的な珈琲の楽しみ方についてお伝えします。
・アーユルヴェーダでみる珈琲の特徴
・アーユルヴェーダ的な珈琲の楽しみ方
・カルダモン珈琲の作り方
アーユルヴェーダでみる珈琲
アーユルヴェーダの薬理学では食べ物の性質をみるときに味をみます。
味というのは甘味・塩味・酸味・苦味・渋味・辛味の6つの味です。
この味をバランスよく摂ることが大切ですが全て同じ比率で摂るということではなく、その人の体質や体調、季節などの変化に合わせて味を加減するとドーシャの乱れを防ぐことができると考えられるのです。
(基本的には甘味→塩味・酸味→辛味・苦味・渋味の割合)
珈琲は苦味・渋味(酸味)の味を持つとされます。
適度な苦味はカパを下げ感覚を鋭くするので朝の目覚めをスッキリさせたり、判断力や理解力を助けるとされますが、摂りすぎるとヴァータを高め体の冷えや、便秘など生理機能を低下させ体力が奪われていきます。また関節のトラブルも引き起こしやすくなると言われます。
適度な渋味は水分や脂肪を除去したり、食欲を落ち着かせる働きがありますが摂りすぎると腸内ガスの増加、便秘、乾燥、疲労などのヴァータ性の不調を起こしやすくなります。
もう少し性質について詳しくみると
珈琲は冷性・鋭性という性質に当てはまり身体への刺激はとても強いとされます。
寒い季節に温かい珈琲を飲むと体が温まる感覚があるかと思います。ですが珈琲を飲むとお手洗いにいきたくなりませんか?
利尿作用が高く尿と一緒に体内の熱を排出して体を冷やしてしまうのです。
冷え性などのお悩みがある方は気をつけたいですね。
また、眠気覚ましに珈琲を飲む、頑張りたいときに珈琲で活力を与える、珈琲を飲まないと排便が難しい‥
こういったものは珈琲の刺激に頼りきって依存している証拠かもしれないので少し見直しが必要かもしれません。
このように食材の持つ味には、適切に摂ることができれば身体に良い働きをもたらしますが過剰摂取など不適切な摂り方をすると悪影響をもたらしてしまうのです。
なので珈琲もうまく取り入れることで朝の目覚めをスッキリと頭を働かせることに役立つでしょう。
アーユルヴェーダ的な珈琲の楽しみ方
・朝起きてすぐ、空腹時は避ける
空腹時に飲むことで身体組織を酸化させてしまいます。
疲労感や脱力感、不安感の原因になることがあります。
・ピッタやヴァータが過剰になっている時は控える
珈琲はピッタとヴァータをあげる作用があります。
ピッタとヴァータが過剰になると体内の乾燥がすすみ、大腸の働きを弱めます。
もし、珈琲を飲まないと朝の排便が困難と感じられるようであれば、大腸本来の機能が弱り大腸がカフェインの刺激に依存するようになっているかもしれません。
このような症状が既にある方は一時的にでも珈琲を控えることをおすすめします。
ピッタ過剰
怒りっぽい/理屈っぽい/批判的・攻撃的/胃痛/軟便/ニキビ・湿疹 など
ヴァータ過剰
肌や髪の乾燥/手足の冷え/腹部膨満感/不安/落ち着きがない/不眠/慢性疲労 など
・良質な油分を加える
一時、バター珈琲なども流行りましたよね。
油分(ギーかココナッツオイルがおすすめ)を加えることで珈琲による乾燥の性質を緩和して、先述した大腸の乾燥を防ぐことの手助けになるでしょう。
・スパイスやミルクを加える
ミルクの持つ甘味の性質はヴァータとピッタを落ち着かせてくれます。
スパイスを加えることで珈琲特有の性質を緩和させてくれることに役立ちます。
特におすすめしたいのはカルダモン。
カルダモンにはカフェインの代謝を助け毒性を中和してくれる作用があるそうです。
ヴァータを鎮静させてくれるため珈琲により引き起こされがちな不調を緩和してくれることに役立ちます。
また、乳製品(小麦なども)の摂取により引き起こされる粘液形成も抑えてくれるためラテなどで牛乳を使う場合にもおすすめです。
カルダモン珈琲の淹れ方をいくつかご紹介いたしますね。
1,出来上がった珈琲にカルダモンパウダーをふる
2,ホールのカルダモンを潰して挽いた珈琲豆と一緒にドリップする
3,ホールのカルダモンを潰し水と一緒にやかんに淹れてカルダモン白湯を作り珈琲を淹れる
私は3の方法で淹れることが多いですが爽やかな香りにとても癒されます。
是非試してみてくださいね。
いかがでしょう。
情報が溢れる現代社会の中で健康を意識したとき、あれもだめこれもダメとつい制限し過ぎてしまうことってあると思います。
自分が心から美味しいなとか、幸せだなと感じることができる時間を増やすことは心の健康につながります。そして心と繋がっている身体にも優しい時間の過ごし方と言えるでしょう。
ちょっとした工夫で読者の方の幸せのお手伝いができましたら心から幸せに思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
どうかご自愛ください。
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