
アーユルヴェーダの智恵で夏の暑さに負けない
夏はお好きですか?夏生まれの私は夏が大好きなのですが、食欲低下や頭痛、肌荒れ、長引く風邪‥様々なお悩みのご相談も増えるように感じます。
アーユルヴェーダでは、自然の移ろいに合わせて暮らし方を変えていく「ルトゥチャリア」という考え方があります。
今回は、夏を元気に、そして穏やかに過ごすためのアーユルヴェーダの智恵をいくつかご紹介します。
全てを完璧にこなす必要はありません。
夏、そして秋を元気に迎えるために何か一つでも参考にしていただけますと嬉しいです。
夏はピッタだけが増える?
夏は、日差しが日に日に強くなりそれに伴いカパが日ごとに減少します。そして 結果的にヴァータが増加すると考えます。
この季節は、塩味、辛味、酸味 の食べ物、運動、日差しにさらされることははできるだけ控えたいところ。
外出時は帽子、サングラスは必須です!これだけでもかなり身体への負担が減るでしょう。
また、暑さにより体力や消化力が落ちやすく、熱が体にこもることでイライラしたり、皮膚のトラブルや消化不良といった不調が起きやすくなります。
そんな夏には、甘味・軽い・消化しやすい・やや油性・やや冷性のものを意識した食事の工夫が勧められます。
夏におすすめの食事法
夏は消化力(アグニ)が落ちるため、重たいものは控えるのがポイントです。
- 甘味があるもの
優しい甘さはピッタをやわらげ、心も穏やかにしてくれます。氷砂糖は体の熱を穏やかに下げるため、外出時にポケットに入れておくといいですよ!バテる前に補給しましょう。 - 軽く、消化しやすいもの
調理された野菜やお粥など。ご飯よりもお粥の方が消化に負担をかけず滋養をもたらします。 - 少し油性、少し冷性のもの
ギーやココナッツオイルなどは冷性です、ギーは特に消化に負担をかけず潤いを与えてくれるためお勧めです。 - 液体のものを撮る
夏は脱水を防ぐためにも、温かいスープやお味噌汁、お粥など水分をよく含む食事が好ましいです。 - 冷たいものの取りすぎに気をつける
ただでさえ弱くなっている消化の火をさらに消してしまう冷たい飲食物。氷の入った飲み物やアイスクリームが美味しい時期ですが、不調がある時は控えましょう。 - スパイスを取り入れる
ほとんどのスパイスは適切に使用することで消化を助ける働きを持ちます。
控えたい味:塩味・辛味・酸味
夏は「塩味・辛味・酸味」の取りすぎに注意する。
アーユルヴェーダでは季節により外界において強くなる味があると言われています。
その季節に採れる野菜などはその時期の味になるため、それを食する私たちは当然影響を受けるのです。
夏にできる食材は自然とピッタを落ち着かせる性質を持っていることが多く、旬のものを食べることはアーユルヴェーダの考えにおいても理にかなっているのです。
夏の暑さによる不調がある方は特に発酵食品の取りすぎにも気をつけてみてください。
香りで心を整える
いい香りはピッタを落ち着かせることに役立ちます。
- ローズ
- サンダルウッド
- ミント
- ジャスミン
など、心をやさしく冷ます香りを日常に取り入れてみてください。
私はローズウォーターを100均の小さなスプレーボトルにいれ持ち歩きます。
頭に、顔にシュッとするといい香りにスッキリしますよ!
また、ローズは熱を覚ます作用があるため日差しによる身体へのダメージを軽減させることに役立ちます。
※必ず純粋で混ぜ物のないローズウォーターをご使用くださいね。
夏の運動・セルフケアについて
夏は体力・消化力ともに落ちやすい季節。
アーユルヴェーダでは、最も体力のある冬でさえ、運動は体力の半分までに留めるべきとされます。
つまり、夏はもっと控えめに、体力を残すことが大切です。
ヨガの練習も、朝や夕方など涼しい時間帯に、クールダウンするような呼吸法を取り入れるのがおすすめです。
アビヤンガ(オイルマッサージ)の注意点
夏は消化力が落ちているため、アビヤンガ(オイルを使ったセルフマッサージ)の際も工夫が必要です。
- オイルの量を減らす
- 激しい発汗を避ける
- 出し切れる量のオイルでケアする
アビヤンガのオイルは、皮膚を通して体に吸収され、代謝されます。
この代謝力が落ちる夏には、短い発汗でも出し切れる少なめのオイルの量で行うことがポイントです。
おわりに
季節の変化に寄り添いながら、無理なく、自然に寄り沿う暮らしができるようになると季節特有の不調に悩まされにくくなります。
習慣づいたものを変えていくことは大変ですが、
取り入れてみると、と「あれ?なんか心地よいかも。」
そんな感覚が芽生えてくるはず。
心地よいから自然と続けられる、気づいたら当たり前に思っていた不調を手放せている。
そんな道筋を自分で作ることができるアーユルヴェーダの智慧。
一人でも多くの方が体感しより快適な心と体の状態で過ごすことができますように。
最後までお読みくださりありがとうございます。
本日もどうかご自愛くださいね。
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